マイニングサイトでどんな仕事をするの?

こんにちは。わたしは現在、Riggerとしてマイニングサイトで働いています。(FIFO Utilityではなく、鉱山現場に出向いて働く、いわゆるサイトワーカーです。)

今まで1つのShutdown(単発の仕事)と、現在働いているサイトのプロジェクトと時々Shutdown(メンテナンス)の仕事をしています。

マイニングサイトで働くことに興味はあるけど…

「マイニングサイトで働いてみたいけど、どんな仕事をするの?」

「わたしでもできるかな?」と思う方もいるかと思います。

わたしも今の仕事を始める前は、なんとなく話は聞いていたけど、日本でも現場の仕事なんてしたことがなかったので、よくわかっていませんでした。

正直、現在もまだまだわからないことばかりですし、日々新しいことを学んでいる最中です。

それでもわからないことでも、専門知識のいらない現場の作業は、上司や同僚に聞いたり、教えてもらったり、見様見真似でできることが多いです。(実際に他の国のワーホリメーカーも、初心者・未経験者でも働けています。)

そこで、わたしが今まで経験した仕事内容の一部をシェアしたいと思います!

今回は、Riggerとしての専門的な仕事ではなく、誰でもできるようなTA(Trade Assistant)がよくやる仕事内容が多いです。ですが、現場では手の空いている人は誰でもやったり、頼まれたりすることが多いので、知っておくといいと思います。

また、一つ一つの仕事や作業は、安全対策とも関係があるので、安全第一のマイニングサイトで働くに当たって、知っておくべきことでもあります。

  • Drop Matの設置
  • Barricade&Information Tagの設置
  • Assistant業務
  • Housekeeping
  • Fire watching(TAの仕事)
  • Spotter(TAの仕事)
  • Century(TAの仕事)
  • Water Jug(Water Tank)の補充
  • そのほか

Drop Matの設置

マイニングサイトの設備は、多くの場所で床が格子状になっており、隙間からダストや砂埃が下に落ちるようになっています。

写真上部がDrop Mat設置済みのところ。下部が何もしていない状態の床。

そのため、そのまま作業をすると、ツールや部品などが下に落ちてしまう(Drop Object)可能性があります。部品を紛失したり、下にある機械に当たったり、もし下に人がいたとしたら、重大な事故や怪我にも繋がります。

それを防ぐために、専用のシート(Drop Mat)を敷いて、結束バンド(Cable tie)で固定する作業をします。

また、作業が行われてしばらくして、穴が開いてしまったり、端がピロピロと剥がれてしまった場合にも、Drop Objectの危険や、つまずいて転んでしまったりする危険(Trip Hazards)があるため、補強したりします。手が空いている時に、Supervisorに「ちょっと直してくれる?」と頼まれることがよくあります。

この仕事は主に、仕事が始まる時の、Job Set Upという初歩の段階でやることが多い仕事です。

簡単そうな仕事に見えますが、意外と時間がかかり、屈んで作業をするので足腰が結構疲れます。また、慣れてきてコツをつかむまでは、結束バンドをうまく通すのに手こずります。

たまに一人でやることもあり、その時は地味な作業で時間もかかりますが、他のメンバーと一緒にやれば短時間で終わらせられます。

他にも、機械と床の間に隙間があるところに、綿やDrop Matを丸めて詰めて、隙間をなくしたり、分厚いラバーバンド切って、穴の開いたところに置いたり、その時々・現場によっていろんな方法で、Drop Objectの危険を防ぐための対策をします。

また、Drop Matと同様に、壁(床と手すりの間)からのDrop Objectを防ぐために、柵や手すりの間の隙間に、簡易的なパネルを設置する作業もあります。

写真の左側に写っているのが、壁からのDrop Objectを防ぐパネル。

柵や手すりにはめるだけでもOKですが、壊れていてうまく固定できなかったり、風が強い場合などは、結束バンド(Cable tie)を使ってしっかりと固定することもあります。

仕事が全て終わった時には、これらを剥がして片付ける撤去作業もあります。

Barricade&Information Tagの設置

自分たちが作業をする場所や、危険な場所、立ち入り禁止エリアを明確にするために設置します。

Barricadeで囲うだけでなく、Infomation Tagというものを一緒に設置し、他のチームメンバーや他の会社の人たちに、作業内容・危険情報の共有などをします。

Barricadeには大きく分けて2種類、Hard BarricadeとSoft Barricadeがあります。

  • Hard Barricade…テープではなく、金属などのポールを使って物質的に囲う。
  • Soft Barricade…指定された色・柄のテープを使って指定範囲を囲う。

この作業も主に、仕事を始める前のSet Upの段階で行います。Tagには、Day Shift /Night Shiftの責任者の連絡先なども記載します。何を書いたらいいかわからない場合は、Supervisorに確認したらOKです。わたしはいつも確認して、Supervisorやチームメンバーに書いてもらうことが多いです。

例えばこんな感じ。(Supervisorがまめな人でマーカーまで引いてくれました。)

また、Barricadeが設置されている他の会社やチームが働いている場所に入る前には、必ず入ってもいいかの確認が必要になります。(入る前に書類にサインが必要になる場所もあり)

また、Barricadeの下をくぐって入る行為は禁止されており、必ず決められた入り口から出入りしなければなりません。

BarricadeとInformation Tagも、仕事が全て終わったら、片付けの時に撤去します。

Assistant業務(必要なツールを渡す、手を貸すなど)

上記で紹介した仕事は、仕事を始める前のJob Set Upの段階でよくやるものです。

次に紹介するのは、仕事が始まってからの作業です。

基本的には、Mechanical FitterやBoiler Makerなど経歴や資格のある人が中心となり、仕事が進んでいきます。

なので、そのような資格のない人やTA(Trade Assistant)などは、作業が円滑に進むようにサポートする仕事がメインになります。

作業するメンバーの近くで見守りながら、何か必要なものや手伝えることがあるか、確認しながら待機するイメージです。(たまに、「水筒の水がなくなったから入れてきて〜」なんて頼まれごともあります。)

Rattle Gunは本当によく使うパワーツールの一つ。

この時に、たまに座ってスマホをいじっている人がいることもありますが、あまり印象はよくないです。運が悪いとSafety Managerに見つかってクビになることもあります。(みんなが休んでスマホを見ているときは大丈夫だったりするので、その時の状況に合わせて対応するのがいいです。)

「このボルトを締めてね」と、割と重要そうな「わたしがやっていいのか?!」というものを頼まれることも笑。そんな時は、やった後に上司や他のメンバーに確認をしてもらいます。

小さな作業でも、他のメンバーとコミュニケーションを取ったり、関係を築くために大切だと思います。実際に、わたしもこういった日々の関わりを通して、学んだり、仲良くなったりできています。

また、その後もわたしに声をかけてくれたり、頼まれごとをされたりすると、できることが少ないながらも、頼ってもらえる嬉しさがあります。

特に現場の経験がなかったり、専門的な技術や知識を持っていないからこそ、こういった小さなことからメンバーとの信頼関係を築いていくことができると思います。

Housekeeping

現場でHousekeeping?と思うかもしれませんが、Utilityでやる部屋の掃除ではなく、現場をきれいに整理整頓して整える作業のことを指します。

こんな感じでバケツ(Tool Bucketと言ったりします)にまとめます。

一緒に働くメンバーにもよりますが、部品やツールがごちゃごちゃになっている現場は多いです。

ツールを種類ごとに分けてバケツに入れて整えたり、スリングは柵などにかけて床はスッキリさせておく、また、風などで紙やビニールのゴミが散らかっていたりするときは、ゴミ拾いもします。

金属ゴミの掃き掃除もします。

Housekeepingって、簡単で地味な仕事だけど、だからこそ意外とみんなやらないです。他の仕事で忙しいこともありますが。なので、やることがない時や暇な時にやるととても喜ばれる仕事です。

今回一緒に働いたSupervisorはおそらく大の綺麗好き!現場をいつも綺麗に整えてくれて、Housekeepingの必要がないくらいでした。(こんなにやってくれる人はなかなかいないです。ここまでやらなくても大丈夫です笑。)

このGreen Bagはゴミを入れるだけでなく、外した部品を入れて保管するときなどにも使います。

また、この時に、パワーツールのバッテリーの充電をするのもとてもGood Job!

各バッテリーに小さなボタンが付いていて、押すことでバッテリーの残量が確認できるようになっています。(1−2/5くらいになっていたら充電するのがベター)

専用の機械にセットするだけで充電できます。

赤色に点滅が充電中。緑色のライトが点灯していたら充電完了のサイン。

バッテリーがないのにそのまま放置されていたり、100%のものとごちゃごちゃになっていたりするので、面倒ですが一つ一つチェックして仕分けすることもあります。

Fire Watching(TAの仕事)

これから紹介するFire WatchingSpotterCenturyの仕事は、TA(Trade Assistant)の仕事の代表例としてよく知られているものです。

仕事は名前の通り、火災の発生を監視し、すぐに対応ができるように準備する役割です。

主にHot Work(溶接や切断、グラインダーを使った作業など)と呼ばれる作業を行う場合は、Fire Watchingをする人が必要になります。Hot Workでは細かい火花が飛び散ることもよくあります。

火花を散らしながらの仕事。作業後は、汗だくになっていました。

近くに消火器を準備しておき、Radio(無線)を携帯して、作業する人や周辺を見守ります。

Radio(無線)を渡されるとちょっと緊張します。(まだ一度も使ったことはないです。)

Spotter(TAの仕事)

作業をする人や重機の操縦の安全を確保し、事故などを防ぐ役割の仕事。

作業する人の場合だと、Working at Heights(高所作業)が必要な時に、Spotterを頼まれることが多いです。他のメンバーがハーネスをつけて足場の悪いところや、高所で作業するのを見守ります。この時も、必要なツールなどがあればサポートもします。

重機の操縦では、ForkliftやTelehandlerなどの安全な誘導を任されることが多いです。ガソリンスタンドなどでよく見る、「オーライ、オーライ」みたいな感じです。(結構難しくて、わたしもまだまだ慣れません。)

先日、初めてEWPのSpotterをしたのですが、難しかった泣。(大抵の場合は、オペレーターがベテランなので、なんとかなることが多いです。)

現場に移動するときに使う車でも、駐車する時にSpotterを頼まれることがあります。

堂々と、大きく手を振って誘導することが重要です。

Century(TAの仕事)

Confined Spaceなどでの作業が必要な時に、入り口でRadio(無線)を持って待機して、危険なことや緊急の場合にすぐに対応できるように準備しておく仕事です。

外でただ待機するのみ。(Night Shiftの場合は眠気との戦い…)

Confined Spaceの資格を取りに行くと、Centuryの仕事も習います。

Water Jug(Water Tank)の補充

現場に行くときは、個人で水筒(Water Bottle)を持っていきますが、3−4時間ほど継続して滞在することもありますし、暑いので喉が乾いてたくさん水を飲むこともあり、自分の水筒の水だけでは足りなくなることもしばしば。

また、Dehydration(脱水)の危険があるため、それを防ぐための安全対策として、現場には共用の大きなWater Jugが設置されていることが多いです。

このWater Jugも基本的には、現場で働くメンバーが氷と水を補充して手で運んだり、クレーンにお願いして上層階まで運んでもらったりします。(稀にSupervisorが手配してくれることもあり)

こんな感じ。30L以上のものが多い。3/4ほどの大量の氷+水を入れても数時間で溶けてしまいます。

現場には、Ice room(Ice Stationなど名前は様々)と言って、製氷機と冷たい飲料水が出る機械が設置されている部屋があり、個人のWater Bottleも大きなWater Jugもここで氷・水を補充します。

水だけでも十分冷たいですが、保冷の効く水筒でも暑い時にはぬるくなることがあるので、氷も入れておくとGood!他のワーカーはかなりガッツリ氷を入れる人もいます。

そのほか

これまでシェアしたのは、割と一般的などんなサイトでもやるような仕事でした。

ここでは、わたしが今まで経験したちょっと変わった仕事や、その時々の状況で任された仕事を紹介したいと思います。

★ペンキを使って目立つように色つけ

使わない金属の棒のようなものが、床に置かれていて、つまずいたりすると危険ということで、パッと見て気づくようにと、Supervisorに頼まれて、2色のスプレーを使ってペイントしました。なかなか楽しかったです。(ただ、ペンキの匂いがきつかった…)やった後には、SupervisorにもSafety Managerにも「Great Job! 」「Good Job❤︎」とすごく褒められました笑。

★ウエアマックス(Wearmax Cement)

これはサイトでは結構有名なようで、「うわ、ウエアマックスかよ…」とみんなに犬猿されがちです笑。

なぜなら、服などに付いたら取れなくなってしまうからです。ベタベタとしたセメントのようなものですが、なかなか取扱いも厄介だったりします。

コンクリートよりも耐久性の高く、耐熱性も優れており、マイニングでよく使われるみたいです。

★デンゾーテープ(Danso Tape)でのボルトの保護

ワセリンやワックスを含んだ布テープのようなもの。腐食や錆の発生の防止、強い防水効果があるようです。

1枚ずつぺろっと剥がして、ボルトの上に被せて、密着させます。

自分次第でマイニングの仕事に挑戦はできる

マイニングの仕事と聞いたら、なんかすごいことをしていそう!な感じがすると思います。

もちろん、規模の大きな仕事や専門的なすごい仕事もたくさん見てきましたが、今回シェアしたような、人の手でやる地道な小さな仕事もたくさんあります。

それなので、巨大なマイニングの現場でも、人の力ありきだなと思わされることが多いです。

また、一つ一つの作業が、安全対策にも繋がっているということを、書いているわたし自身も改めて気付かされました。

日本だと、たまに「え、こんなことも知らないの?」なんて反応をされたことがありましたが、オーストラリアでは、どんな小さなことでも、わからないことを質問すると「You are right.」とか「Don’t worry.」と言って教えてもらえることが多いです。

特にマイニングでは、知らずにやって事故や間違いを起こすことより、安全第一を特に重要視していることもあり、「わからないことはなんでも聞いて!」と言ってもらえることもよくあります。

なので、わからないことは正直にどんどん確認したらOK。もちろん教えてもらったら感謝も忘れず。

そして、やる気や学ぶ姿勢を行動で見せることで、自分の経験や知識が増えるだけでなく、チームの雰囲気や人間関係にもいい影響を与えてくれることを、働きながら実感しています。

わからないことばかりで、辛いことももちろんありますが、日々の小さな積み重ねで、少しずついい方向に向かってきている気がします。

今回シェアした仕事は、一度覚えたら誰でもできる仕事や、どこのサイトでもよく実施されているものが多いので、実際にサイトで働く前に知っておくと、理解しやすくなるのはないかと思います!

マイニングサイトでの仕事について、少しでも参考になれば幸いです!

Have a good day!

毎週金曜日といえば、Fish&Chips!

P.S. 知っておくと役に立つ現場で使えるまめ知識

CRC」という名前で呼ばれることが多い、このスプレー。

実は、わたしのパートナーがパースで車の修理をする時にもよく使っていて、「マイニングでもこれよく使うよ!CRC持ってきてって言われたらこれを持っていったらいいよ!」とあらかじめ教えてくれていたもの。

実際に現場でよく使っていて、これのことか!と納得したのでした。(特にメカニカル系の現場)

ボルトを入れたり、外したりするときに錆びてしまっていて、うまく入らなかったり、回らなかったりするときに、このCRCスプレーをよく使います!

摩擦を減らして潤滑効果、錆防止・錆び取り効果、油汚れやホコリを除去する洗浄効果など、さまざまな効果があるみたいです。

覚えておくと役立つこと間違いなしのまめ知識でした!

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