11. Site Workerの知っておいてほしいリスク

Dangerテープの他にも、黄色のCautionテープなど、危険度や指示によって現場では使い分けます。

これまでのブログで、FIFO・マイニングの仕事でも大きく分けて、UtilityとSite Workerという職種があること、どんな仕事をするかなどをシェアしてきました。

FIFOと言う働き方・働く環境だけでもかなり特殊ではありますが、マイニングサイトで働くSite Workerはさらに規模も大きく特殊であるため、その分、危険度も上がってきます。

実は先日、とあるサイトで重大なインシデントが起こったとの情報が会社から回ってきました。

こちらが、その時の記事です。

Site Wokrkerは給料も高くて、Utilityとは違った仕事を経験できると言うことで、ワーホリにも人気があり、実際にわたしもUtilityからSite Workerに転職しました。そのことについては、とてもよかったと思っています!

ですが、実際に働き始めてからいろいろ思うことがあるのも事実です。

そこで、今回のブログでは、わたしがマイニングサイトでSite Workerとして働き始めてから実感したこと、実際にあった事例などをシェアしていきます。

Site Workerに興味のある方は特に、事前に知っておいてほしいなと思うことをまとめたので、検討している方はぜひ一読してみてください。

ダスト

これまでのブログでもダストについてはたくさん触れてきていますが、やはりここでも個人的には外せません。

キャンプで働くUtilityとは比べ物にならないほどダスティな環境で働きます。

仕事に向かうバスの中から撮った写真。霞んで見えるのはダストです…。働いているとダスティさに慣れてしまうので、こうして外から見ると、衝撃が隠せません…。

当時のわたしがダストの多い特殊なサイトで働いていたこともあり不安だったので、マイニングのダストが体に及ぼす影響なども調べてみましたが、あまりヒットしませんでした。

ワーホリビザの更新のための健康診断で、肺のレントゲンを撮ったので、医師にダスティなマイニングサイトで働いていることを相談してみましたが、「今のところ、肺はきれいで問題ない。また、健康に影響が出るとしても十数年後だ」と言われました。(わたしはオーストラリアに来る前に韓国にいたので、ビザの更新時に健康診断が必要ですが、日本にいた方は必要ないものです)

一番衝撃だったのは、仕事中でも仕事後でも、鼻を噛むとダストまじりだったり、鼻くそが黒かったりしたことです…!仕事の期間は特に、喉がいがいがしがちで、痰も絡みやすくなります。なので、重大なことではなくとも、体に全く影響がないとは言えないのではないかと思います。

さあ、仕事をするぞ!という場所は基本的にどこもかしこもダストが積もっています…。

わたしが気にしすぎな部分もありますが、ご年配の方や長く現場で働いているおじちゃんがよくケホケホしているのを見かけると、大丈夫かな?と心配にもなります…。

なので、基本的にはFace Socksを着用して過ごし、ダストが多い場所ではマスクを着用する、鼻で呼吸する、休憩時間は室内で過ごすなど、できる限りダストの対策をするようにしています。

暑い日はマスクもしんどいです。

(また、一部のサイトでは化学物質を使用していたり、アスベストやシリカと言った健康に悪影響を及ぼす可能性のある物質との接触を伴うサイトもあります。)

仕事が終わって、パースに戻るたびに、きれいな空気を思いっきり吸い込める幸せを噛み締めていました。身体面だけでなく、ダスティな環境にいるということで、メンタル的にもストレスを感じていたことを実感しました。

同僚のスピーカー。現場で使うとダストに染まってしまいます。

怪我のリスク

現場で取り扱う資材などは、金属でできた人の手では簡単に動かせないような、大きな規模のものが多いです。さらに、それを動かすために、ForkliftやTelehandler、Craneなどの巨大な機械を使います。

また、使用するツールも、数十キロのものがざらにあり、打ちどころを間違えれば、骨が折れたり、たまに指が1本ない人・短い人がいたりもします。

1トン、2トンにも耐えられるChain blockもRiggingでよく使用しますが、激重です!

さらに、マイニングサイトは、ジェットコースターのような巨大な建物でできています。高い所で作業することも多いため、転落の危険があるだけでなく、物を落とすだけでも、重大な事故に繋がる可能性も…。

自分も含めた誰かのミスで命にも繋がりかねないと言うことは常に考える必要があります。

怪我や事故を防ぐためにも、現場ではコミュニケーションが欠かせません。

ここからは、わたしの見聞きした事例を3つシェアしていきます。

事例1

わたしのチームメンバーは、Night Shiftの最終日の、あと数時間でShiftが終わる!という時間に、地面への着地に失敗して足を挫いてしまいました。

※仕事の最終日はどうしても気が緩みがちなので、「安全・怪我には最後まで気をつけろー」とよく言われます。

彼女は松葉杖を使って、なんとか飛行機でパースへ。

その後の聞いた話では、オーストラリアで2度の手術を受け、リハビリに通い、歩けるようになり、生活自体は普通に送れていますが、現在もドクターストップのためマイニングの仕事には復帰できていません。

彼女の怪我は、労災と認められたそうで、会社から1週間当たりいくらかの手当てを受け取っているらしく、そのお金で生活しているそうです。手術費や病院費も会社が負担してくれたんだとか…!その代わり、会社のオフィスに出勤するように言われたそうなのですが、仕事がつまらなさすぎて数日出勤して、その後は断ったそうです。

事例2

マイニングサイトでは、チームごとに無線が渡され、他の会社の人や遠くにいる人とコミュニケーションをとる際に使用しています。

また、緊急の連絡も無線を通して共有されるようになっています。その際は、”Emergency! Emergency! Emergency!”と繰り返すという決まりがあります。

これまで一度もEmergencyの無線連絡を聞いたことはなかったのですが、先日初めて実際にサイトで経験しました。

”Medical Emergency! Medical Emergency!”というものでした。アラートを聞いてみんなざわざわ。

後から聞いた話では、暑さのせいで脱水とHeart Attackを起こしてしまった人がいたようです。

夏のPilbara地域(マイニングサイトが多い地域)!!

事例3

半年以上前にレーシックの手術を受けたパートナーの友人の事例も紹介します。

彼はScaffoldingの仕事中に上からダストがたくさん降ってきて、それが目に入り、感染を起こしてしまったそうです。(もちろん、目を保護するためのSafety Glasses(透明の保護メガネ)は着用していました。ただ、ゴーグルのように完全に防げるものではないので、どうしても100%は防ぐことができません。また、風が吹いたりすると、メガネの着用有無に関係なくダストが目に入ることはよくあります。)

ひどい時は、現場でお手伝い程度のわたしでもこんなにダストまみれになります…!

残念なことに、事例1の彼女の場合とは異なり、彼の会社は何も対応してくれなかったそうです。

翌日にも症状が改善せず、むしろ悪化してしまったため、2日後に急遽マイニングサイトからパースに戻ることになりました。

その後、すぐに一時帰国して治療を受けて、今はまたマイニングの仕事に復帰しています。

彼の場合は、自国への往復航空券・治療費は全て自己負担だったそうです。

自分の身は自分で守る

冒頭でシェアしたような重大なインシデントもあれば、ここでシェアした事例のような、命には直結しないものの、身近に起こりうること・今後の生活にも影響を及ぼすものもあります。

マイニングサイトでは、安全対策には厳しく、それぞれの会社ごとにルールや決まりがあります。ですが、それだからと安心し切るのは危険だと、サイトで働きながら思ったことがあります。

例えば、現場で働くとあるオージーのおじちゃんは、英語もペラペラだし、ぱっと見ではベテランに見えました。ただ、仕事の手つきを見ていると、まだ仕事慣れしてなさそうだなと言った印象を受けたことがありました。その方は、キャリアチェンジをして働き始めて数ヶ月という方でした。

何が言いたいかと言うと、例にあげた方に限らず、現場未経験者やワーホリでも働けると言うことは、私たちにもチャンスがあってありがたいことである反面、自分も含め現場不慣れな人も多く働いている環境であると言うことです。

現場では、基本的には安全第一で、安全対策には厳しいですが、やはり完璧とは言えません。自分で見て・聞いて・確認して、自分の安全を自分で守るための行動は必要不可欠です!


数少ない、自分が仕事している時の写真。

わたしがSite Workerに挑戦しようと思ったのは、給料も高いし、他のワーホリや女性でも働いているからわたしにもできるはずだ!新しいおもしろいことがしてみたい!と言う軽い気持ちからでした。

誰でも、なんでも、挑戦しやすい雰囲気・環境は、オーストラリアの好きなところです。ですが、自由度が高い一方、それには責任が伴います。

会社の安全対策、同僚との信頼関係だけでなく、やはり最後に自分を守るのは自分しかいない!という自分に対する責任をもつ覚悟も必要です。

ですがマイニングサイトで働いていると、なんだかんだ慣れてきてしまい、安全面に関して疎かになりがちです。なので、わたしも冒頭の事例から、すごく身の引き締まる思いがしたのでした。

重大なインシデントが頻繁にあるかと言われると、ほとんどありません。冒頭でシェアしたインシデントがわたしが働いている間で唯一のものでした。なので、Site Workerはリスクが大きいぞ!と脅したいわけではなく、危険が身近にあること・命に関わる場合もあることを、知っておいてほしいと思いシェアしました。

これからSite Workerで働く予定の方、働きたいと思っている方など、少しでも参考になれば幸いです!

安全第一!健康第一!ですね!

Have a good day!

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